産業連関表の劣化
2026.07.19
・産業連関表は日本の産業構造を知るための基礎道具だ。
・当方も2040年の日本経済を予測するため、実績表として接続表(2011年、2015年、2020年)を利用した。
・伊藤浩吉氏の尽力で、エネルギー関係の整合性もとれた接続表がエコノメイトIOで利用可能だ。
・これを基にして、EU法などを使って2040年表を推定したのだが、一つ困ったことが生じた。それは雇用表の実績(接続表ベース)が発表されなくなったことだ。geminiに聞いてみたら、「令和7年(2025年)7月11日に公表された最新の『平成23-27-令和2年接続表では従来作成されていた雇用表を含むすべての付帯表の作成が全面的に取りやめらることとなった」そうだ。
・産業構造の将来を見るためには生産額だけでなく、産業別雇用の変化がどうなるかを見ることも重要だ。これがないと例えばどの産業で人手が不足し、どこで余っているかなどの分析が難しくなる。たしかに単年ベースでの雇用表は発表されているが、それを整合的な形で接続表ベースに直すのは厄介だ。
・というわけで、当方の2040年予測には産業別雇用者数の予測は含めないことにしたが、ちょっと複雑な気持ちだ。
・確かに経済が低迷する中でデータ作成に関する予算制約は厳しいだろう。しかし産業構造が大きく変化するとき、雇用構造の分析ができにくくなっているのは、問題だと思う。
