e予測システムとは何か?

21世紀型政策立案・経済学習ツール



1. 開発の背景

経済が先の読めない時代に入ったこと

2008年の金融危機以降、既存の経済ツールでは、経済見通しを立てることができなくなった。これは長期天気予報の不可能性や、地震予測の不可能性(リヒターの法則)につながる。

 

バーナンキ氏(前FRB理事会・議長)は、この点を以下のように述べている。
「これまで多くの秀才が難しい統計やモデルを用いて将来予測を試みてきた。その結果は失望的である。経済予測は、気象予測と同じく極めて複雑でランダムショックで振られがちのシステムを対象としているからだ」(Bernanke ,Commencement address,May,2009)。

 

更に詳細な内容は、e予測の意味のページをご覧下さい。

IT革新の進行による計算力の拡大と情報収集の容易さ

コンピュータ能力の急速な拡大が最近特に顕著になり、これはシンギュラリティの時代とも呼ばれている。またウェブの発達により、必要な情報がリアルタイムに即座に入手できるようになった。経済予測は相変わらず専門家と大型計算機との組み合わせで行われている。しかしパソコンやスマフォの能力上昇、ネットを通じた情報収集力を考えれば、それに対応するソフトさえあれば、経済予測を専門家や大型シンクタンクの専売品にしなくて済む。


2. 本システムの誕生

・先の読めない時代を、コンピュータの計算力と人間の知恵を組み合わせて読んでいく仕組み。

e予測システムの特色はIA(Intelligent Amplifyer、ビンジの命名)にある。つまり人間の豊かな想像力や衆知とコンピュータの高度な計算力を組み合わせることにより、経済の将来を模索していく仕組みである。

 

・e予測システム全体は図のような構成となる。

つまり”人間集団”の集合知を活用し、それと対話する高速シミュレータの相互反応により、最終的に将来に関する”満足解”を得る仕組みである。ここで計算を担当する部分が「e予測シミュレータ」となる。