日本の自動車メーカーのたそがれ
2026.04.18
・ここのところ日本の自動車メーカーに元気がない(参考文献[2])。個人的な話で恐縮だが、筆者は機械系の学科を卒業し、同級生の多くが自動車メーカ-に就職した。当時友人の自動車メーカーの面接につ立ち会ったこともある(当時は面接だけですぐに就職が決まった)。またクルマのユーザーとしても、タク上げ(タクシーとして20万キロ程度走ったクルマ)の中古だったがダットサンやルノー(日野自動車がライセンス生産していた)などを修理しながら乗っていた。
・当時の状況と比べると、その後に生じた日本車の世界制覇は驚くべきことだった。最初にアメリカに行ったとき、日本車の広告がハイウェイー沿いに立っているのを見て感動した覚えがある。
・この意味で英国エコノミスト誌の最近の記事、「日本の強大な自動車メーカーは深刻な危機に瀕している」(参考文献[1])は感慨深い。以下その内容。
*ホンダは最近1957年以来初めて純損失を出した。また日産は2028年までに7つの工場閉鎖を予定している。
*2019年に日本車の世界シェアは31%を占めたが、2025年にはそれは26%に低下した。中国の国内では日本車の販売台数は2019年以降3分の1に減少した。
*こうした低迷の原因は、日本車がEV化の進展に対応できなかったこと。問題は、EVがSDV(Software Defined Vehicle)であることを日本メーカーは理解しなかった点にある。
・おもえば2000年代初頭に行われたDARPAのGrand Charengeが、日本車転落の境目だった。2005年のそれは1位がスタンフォード大学のスタンレー、2位がカーネギーメロン大学のサンドストームだった。スタンフォードのチームを率いたのはSebastian Thrunで、以降この分野をリードしていく。またこのチームをサポートしていたのはグーグルやフォルクスワーゲンなどである。ここにも日本メーカーの名前は出てこない。
・歴史上の大きな転換点は、それが生じたときにはあまり注目されないが、後から考えると”なるほど”と思えるものだ。さて日本の自動車メーカーは今後どのような立ち直りを見せるだろうか。
(参考文献)
[1]Economist,Jpan's mighty carmakers are in serious troubel,Apr.9,2026
[2]当ブログ、「「さよならホンダ」の衝撃」、2025.02.15
