ウェイモ(Waymo)の躍進
2025.06.14
・ちょっと前になるが(本年1月13日)、お笑い芸人サンドイッチマンが「日本食を探す旅」でサンタモニカを訪問したテレビが放映された。これはサンドイッチマンが現地で無人の自動運転タクシーに乗った体験談だ。これはYouTubeで今もみられる。
https://x.com/tesla_shonan/status/1878785105185103912
・この番組を見ても、アメリカで無人運転カーが急速に普及していることがわかる。ここで紹介されているウェイモはグーグルの自動運転開発部門が分社化して2016年誕生したものだ。同社は2018年世界最初の商用タクシーサービスを開始し、2021年にはサンフランシスコで自動運転タクシーを開始した。2025年にはさらに10都市に展開する予定を公表している(テキサス州オースティン、ジョージア州アトランタなど)。
・ウェイモの運転実績は以下の通り(カリフォルニア州公益事業委員会、参考文献[1])。
*ウェイモは2023年8月には週に1万回の有償乗車サービスを提供。これは2024年5月には週5万回に増加し、同8月には10万回に達した。同社はすでに5,000万マイル以上の無人運転実績がある。
・なおイーロン・マスクも数週間以内にロボタクシーに進出する予定だと発表した。
・つまり自動運転タクシーは、アメリカでは本格的な普及期に入り始めている。大事なのは、そのきっかけだ。それはDARPAのGrand Challenge(2004,2005,2007年)である。なおDARPAはインターネット開発の口火を切った研究機関として有名だから聞いたことがあるだろう。
・このレースにスタンフォード大学のチームがスタンレーとして参加した。その主要メンバーがグーグルに自動運転プロジェクトを始めるために採用された。つまりウェイモはここからスタートしたのだ。
・残念ながら無人運転でも日本車メーカーの影は薄い。なぜなら自動運転カーは”走るスマフォ”であり、従来型の内燃機関+トレイン(エンジン動力をデフを通じて車輪に分配する)の延長ではないからだ。日本車メーカーが得意とするのは後者だ。
(参考)
[1]Ben Cohen,"It's Waymo's World.We're all just riding it",FT,July 5,2025
[2]サンドイッチマン、「日本食を探す旅」、2025.01.15
[3]CPUC(カリフォルニア州公益事業委員会),Pilot Program Reporting,AV Program Quartery Reporting, January 1,2025-March 31,2025
Waymoの識別コード:PSG0038152